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損得勘定について

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損得勘定について

「損得勘定で物事を考えてしまった結果、あの人は悪いことを行ってしまった」という言説があるけれど、損得勘定で物事を考えても悪いことをしようとは思わないのでは?という気がする。

例えば「悪いこと」を行ってしまうと、逮捕されるリスク、人に恨まれるリスク、人に信用されなくなるリスクがある。これ、リスクとしてまあまあでかくない?

逆に「良いこと」を行うと、人と仲良く生きられるメリット、平和に生きられるメリット、人に信用されるメリットとかがあって、損得勘定で物事を考えても結果、人は普通に善人になる気がする。

だから悪人は何を考えているのかほんと意味不明。

例えば「悪いことをして100万円手に入れたぞ!」って人は短期的には100万円を手に入れたというメリットがあるけど、長期的には逮捕されるリスク、人に恨まれるリスク、人に信用されなくなるリスクがあるじゃん?個人的には100万円を手に入れたメリットよりもリスクの方がでかすぎる気がするんだよね。

だから悪いことを行う人間っていうのは「損得勘定でしか物事を考えられない」というよりは「短期的にしかものごとを考えられず、長期的にものごとを考えることが出来ない人」な気がする。

スプラトゥーン3の話をしよう。

スプラトゥーン3っていうゲームがあるんですよ。ペンキを筆でぬりまくったり、ペンキを銃で撃ちまくるゲーム。私もやってるんですけど。

スプラトゥーン3でたまに「3チームに分かれて戦おう」っていうイベントがあって、例えば「一番好きな動物はつぎの3つのうちどれ?」みたいなお題で「ねこ」「いぬ」「ハムスター」で好きなのを選べば、「ねこチーム」とか「いぬチーム」とか「ハムスターチーム」みたいに所属出来て、そのチームで協力してほかのチームと戦う、みたいなやつ。

で、最近あったテーマが「つぎのうち一番大事なのはどれ?」「過去」「現在」「未来」っていうテーマなの。言い換えるなら「過去が一番大事」と考えるか「現在が一番大事」と考えるか「未来が一番大事」と考えるかでチームが分かれるの。

「過去が一番大事」チームの説得としては「過去の積み重ねの結果、現在の私たちができあがったんや!過去が一番大事や!」みたいなのがあって、確かにそれも一理あるけど、私は「たぶん『現在』か『未来』が一番人数が多くて、過去が一番人数が少ないんじゃないか」と思ってたのね。私自身は「未来が一番大事」チームに所属したんだけど。

そしたら結果、「過去が一番大事」チームの人数が極端に多くて、「現在が一番大事」チームが真ん中で、「未来が一番大事」チームが極端に少なくてちょっとびっくりした。

「現在が一番大事」チームが一番人数が多いならまだ分かるんだ。明日死ぬかもしれないのに現在を楽しまなくてどうするの?って話だし。

「未来が一番大事」チームが一番人数が少ない、しかも極端に人数が少ないってことは、そもそも人生を長期的に考える人が少ないのか?私は少数派か?という気もする。

私基本的に未来に投資することで生きてきたのよ。学生時代「勉強頑張れば将来楽できるよ」という説を信じて勉強頑張った結果、そこそこな高校に行き、そこそこな大学に行き、まあまあ勉強頑張ってよかったなと思ってるし、株式投資も「たぶん会社辞められるようになるまで数年かかる」という予測を、ちゃんと真面目に数年かけて頑張って会社辞められるまでお金貯めたし、結果今の「生きるのが辛くない」という状況を手に入れたし。「生きるのが辛くない」って凄くない?すごい。

未来に投資することで生きるのが楽になってるので、その人生経験も踏まえて「未来に投資するのが大事だな」と思ってて、人生も長期戦略で考えてるんだけど。

でもそもそも人生を長期で考えるのは少数派なのかもしれない。「未来が一番大事」チームが極端に人数少なかったし。

だから「人間は長期的にものごとを考える」という前提であれば「損得勘定で考えても、人間は悪いことなんてしなくないか?」という結論になるけど「そもそも人間は短期的にものごとを考える人の方が多い」という前提であれば「損得勘定で人は悪いことをする場合もある」は成り立つね。へー。